海外子会社の資金管理基礎実務

日時: 平成27年6月11日(木)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 35,200円(お二人目から30,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 佐和 周(さわあまね)氏 
佐和公認会計士事務所 代表
ASA IFRSサービス株式会社 顧問
公認会計士 税理士
関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 非常勤講師

 海外に子会社を持つ企業の資金管理の問題については、一般に「正解」といえるものはなく、グループにとって最も効率的な選択肢を探す作業が中心となります。この検討は、少なくとも財務・会計・税務という3つの視点で総合的に行う必要があり、例えば「欧州に地域統括会社を置くべきか?置く場合、英国かオランダか?」という判断にあたっては、その決定が各分野に及ぼす影響を把握しておく必要があります。
 本セミナーでは、このような観点から、海外進出企業の資金管理に関して、実務上よく議論になるテーマを中心に解説します。また、本セミナーにご参加頂くことで、「なぜアジアの子会社には出資の形で資金供給することが多いのか」等々の日常の疑問も解消するはずです。



1.資金管理の基礎
(1) 海外子会社がある場合、資金の流れをどう整理すべきか?

(2) なぜ会計・税務・財務の複合的視点が必要か?

(3) 効率的な資金の流れとは?


2.海外子会社がある場合の資金管理
(1) 海外子会社への資金供給
a 海外子会社への資金供給は出資と融資のどちらが有利か?
b 出資・融資以外の資金供給方法にはどのようなものがあるか?
c 海外子会社による外部資金調達のメリット・デメリットは?

(2) 海外子会社における資金管理
a 損益管理と資金管理の関係とは?
b どのような管理指標をモニタリングすればよいか?

(3) 海外子会社からの資金還流
a 日本親会社への資金還流方法にはどのようなものがあるか?
b 海外子会社の配当政策はどのように決めればよいか?
c 融資の際の利率はどのように決めればよいか?
d ロイヤルティの料率はどのように決めればよいか?
e 税務上有利な資金還流方法は?


3.海外地域統括会社(中間持株会社・金融子会社)に係る資金管理
(1) なぜオランダやシンガポールに地域統括会社が置かれるのか?

(2) 地域統括会社経由の資金供給と回収のメリットは?

(3) 地域統括会社運営にあたっての税務リスクとは?


4.まとめ:グローバル・キャッシュ・マネジメントの視点
どのようにしてグループとしての資金効率を向上させるか?



【講師略歴】
1999年 東京大学経済学部を卒業、同年朝日監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)に入所。日系グローバル企業や外資系企業の監査のほか、財務デュー・デリジェンス業務や企業価値評価業務等に従事。
2008年英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School)首席修了(MBA)。
2009年 KPMG税理士法人に転籍。日系グローバル企業や外資系企業の税務申告のほか、国内・海外税務デュー・デリジェンス業務や国際税務に係るアドバイザリー業務等に従事。
2011年 佐和公認会計士事務所を開設。
財務・会計・税務の面から、日本企業の海外進出をサポートしている。

【主な著書】
『海外進出企業の資金・為替管理Q&A: 調達から投資・回収・還元まで』、
『海外進出・展開・撤退の会計・税務Q&A』、
『これだけは押さえておこう 国際税務のよくあるケース50』、
『海外進出企業の税務調査対策チェックリスト』、
『英和・和英 海外進出の会計・税務用語辞典』、
『アジア進出・展開・撤退の税務』、
『クロスボーダーM&Aの税務: ストラクチャー選択の有利・不利判定』
(共著)、
『担当者の疑問に答える タックス・ヘイブン対策税制Q&A』
(共著)、
『貸借対照表だけで会社の中身が8割わかる』
(中央経済社)
など。 

※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 金融財務研究会
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