金融財務研究会TOP
 > セミナー一覧 > リスク管理・パソコン活用セミナー > 信用リスク構造モデルの再考


信用リスク構造モデルの再考

〜利益/CFの変化への注目とFinTechとの関係性〜


日時: 平成28年8月4日(木)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,800円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 中川秀敏(なかがわひでとし)氏
一橋大学大学院国際企業戦略研究科 准教授

 信用リスクの構造モデルは、Merton(1974)のモデルを嚆矢として、「企業価値」と「デフォルト閾値」の関係に注目して「デフォルト」を明示的に定義するタイプのモデルであり、上場企業のデフォルト確率の計算や社債スプレッドの説明変数の算出などで実務でも応用されてきている。    
 従来の研究では、B/S情報である企業の資産価値を唯一の状態変数と見なしてモデル化することが多かったが、近年はP/L情報である利益やCFを状態変数として企業価値を定式化する研究も見られる。
 本セミナーでは、前半でこれまでの主要な信用リスク構造モデルを概観して、構造モデルの有効な利用法とともに、その際の実務上の課題を整理する。後半では、講師らが最近取り組んでいる「利益ベースの構造モデル」の研究内容や関連する研究を紹介するとともに、利益ベースの構造モデル研究が発展し実用化されるためのカギは、今話題のFinTechの進展にあるのではないかという仮説についても言及したい。



1.これまでの信用リスク構造モデル
(1)Merton(1974)モデル
(2)初到達時刻モデル
(3)不完全情報モデル
(4)構造モデルの利用法とその際の課題

2.これからの信用リスク構造モデル…

(1)利益あるいはCFに注目したモデル化の必要性
(2)利益ベースの構造モデル
(進行中の研究の一部結果の紹介も)
(3)信用リスク・モデルの研究という視点で考えるFinTechへの期待



【講師略歴】

2000年3月:東京大学大学院数理科学研究科博士課程を修了。博士(数理科学)
2000年4月〜2003年1月:株式会社エムティービーインベストメントテクノロジーズ研究所(現・株式会社三菱UFJトラスト投資工学研究所)研究員
2003年2月〜2008年3月:東京工業大学 理財工学研究センター助教授、大学院イノベーションマネジメント研究科助教授(07年4月より准教授)
2008年4月より現職

【著書】
『クレジット・リスク・モデル』
(共著、金融財政事情研究会、01年)、
『オペレーショナル・リスクのすべて』
(共著、東洋経済新報社)。

【訳書】
『ファイナンスへの確率解析』
(共訳、朝倉書店、00年)、
『リスク・マネジメント』
(共訳、共立出版、05年)、
『定量的リスク管理』
(共訳、共立出版、08年)、
『クレジット・デリバティブ』
(監訳、ピアソンエデュケーション、08年)。
 

※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 金融財務研究会
一覧(申込フォーム)に戻る

Copyright © KINYUZAIMU KENKYUKAI Co.,Ltd. All Rights Reserved.