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第1種市街地再開発事業における
借家人の91条補償と97条補償

〜東京高裁平成27年11月19日判決を中心として〜


日時: 平成29年10月19日(木)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,900円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 島田博文(しまだひろふみ)氏
一般財団法人日本不動産研究所 審査部
次長 不動産鑑定士

講師 中原洋一郎(なかはらよういちろう)氏
一般財団法人日本不動産研究所 本社事業部
参事 不動産鑑定士

 東京都心では市街地再開発事業が多く計画され、また、現在施行中の事業も多く、首都大改造などといわれています。都市再開発法の借家人の権利変換上の取扱いと補償については、講義項目Tのとおり基本的には4つのケースが考えられます。この中で、借家人が地区外転出する際に、同法91条の補償(対価補償といわれる借家権価格補償)と同法97条の補償(通損補償といわれる通常生じる損失補償)の両者の補償を受けることができるのかどうか、について、長年議論がなされていました。
 この点について、借家権の取引慣行がない場合は、91条補償を0円とする権利変換計画及び収用委員会の採決が適法である旨の東京高裁判決(H27.11.19)がなされ、市街地再開発事業の関係者からは画期的な判例として注目を集めました。また、賃貸人が権利変換を受けて、借家人が再開発ビルに入居する場合の賃料について当事者間で協議が調わず、また、審査委員の過半数の同意による裁定に不服があり訴訟となった事案では、法103条とは異なり、借家権価格を考慮することがなく不動産鑑定評価基準に定める継続賃料の鑑定評価手法が用いられて判決(東京地裁H27.9.30)がなされています。
 今回のセミナーでは、まず借家人の権利変換上の取り扱いと補償、再開発ビルへ入居する場合の賃料の考え方を整理します。また、この地区外転出か、再入居かの2つの考え方から、借家人が地区外転出ではなく建物明渡し合意をする場合の交渉の考え方についても説明をします。



T.再開発事業における借家人の権利変換上の取扱いと補償(4つのケース)
1. 賃貸人が権利変換を受け、借家人が地区外転出(借家権消滅申出)をするケース
2. 賃貸人が権利変換を受け、借家人も賃貸人の権利床に入居するケース
3. 賃貸人が地区外転出をするが、借家人は施行者床に入居するケース
4. 賃貸人及び借家人の両者が地区外転出をするケース
    
U.91補償を否定した東京高裁平成27年11月19日判決(上記T.1のケース)
 
V.法102条賃料を継続賃料とする東京地裁平成27年9月30日判決(上記T.2のケース)
    
W.借家人の建物明渡し合意(合意解約等)と地区外転出の申出の関係
 
X.関連質疑応答



【島田博文氏】
平成2年に入社し、現業部門のほか研究部、審査部を経験。数多くの鑑定評価を経験のほか、法定再開発、固定資産税のシステム評価などを行い、また、数多くの鑑定評価等を審査している。現在、賃料評価チームのチーフとして、継続賃料や立退料の訴訟関連の評価等を数多く行っている。また、神奈川大学法学部非常勤講師(科目:不動産法実務、鑑定評価理論)、公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会実務修習講師、同連合会鑑定評価基準委員会委員、不動産鑑定士第3次試験試験委員、不動産鑑定士試験短答式試験委員、税務大学校講師などを歴任し、借地借家の分野に精通している。平成26年5月に改正された不動産鑑定評価基準作成に係る国土交通省での基準検討ワーキング委員。

【中原洋一郎氏】
平成12年に入社し、平成12年に日本不動産研究所に入所し、福岡支所にて鑑定の実務経験を積んだ後、本社コンサルタント部へ異動。本社コンサルタント部及び研究部では、市街地再開発事業、容積移転等の開発関連の案件に関わると伴に、企業や地方自治体が所有・賃借する不動産の有効活用、国・地方自治体等からの受託調査等、様々なコンサルタント業務に従事。現在は本社事業部・都市開発推進室にて、全国の市街地再開発事業、任意の共同ビル事業及び土地区画整理事業における従前従後資産評価、借地権借家権調査を始めとした諸調査を担当している。公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会地価公示委員会収益還元法小委員会専門委員、公益社団法人東京都不動産鑑定士協会研究研修委員を歴任。一般社団法人再開発コーディネーター協会正会員。


※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 金融財務研究会
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