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<元報道記者の弁護士が解説>

「忖度」と「らしさ」から考える
企業不祥事とコンプライアンス意識の向上策

〜企業不祥事を起こさない企業風土を醸成するには〜


日時: 平成30年8月8日(水)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,500円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 鈴木悠介(すずきゆうすけ) 氏
西村あさひ法律事務所
弁護士/元報道記者(TBSテレビ)

 いわゆる「森友問題」をきっかけに世間の注目を集めた「忖度」という言葉ですが、本来、忖度は適切になされる限り、組織の意思決定やコミュニケーションを円滑化させる「妙薬」となるはずのものです。しかし、元報道記者・弁護士としての視点から、数多くの企業不祥事を分析してみると、そこには忖度と組織的な不祥事との繋がりが見て取れます。
 こうした不祥事の原因・背景となっているのは、忖度そのものの「効能」ではなく、「忖度の副作用」というべきものです。今回、このセミナーを通じて、こうした「忖度」の副作用が企業不祥事に繋がっていくメカニズムを明らかにすることで、企業不祥事を起こさない企業風土作りやコンプライアンス意識の向上に役立てていただければと存じます。
 また、「忖度」とならんで、「らしさ」というキーワードを通じて、企業不祥事を分析してみると見えてくるものもあります。企業にとっての「らしさ」の欠如が企業不祥事に繋がったケースもあれば、逆に、過度な「らしさ」の追求が企業不祥事に繋がったケースもあります。こうした「らしさ」を意識したコンプライアンス意識の向上策についても、詳しく解説いたします。



1.「忖度」とは?
(1)「忖度」の本来の意味は?
(2)「忖度」という言葉のこれまでの用法
(3)「忖度」は日本特有の文化?

2.「忖度」の効能と副作用
(1)「忖度」には効能もあれば、中毒性・副作用もある
(2)「忖度の副作用」の4類型
(3)「忖度の副作用」がもたらす企業不祥事の4類型と具体例
(a)現場暴走型、
(b)組織ぐるみ型、
(c)佞臣(ねいしん)主導型、
(d)ガラパゴス型

3.「忖度の副作用」が生じやすい企業風土とその予防策
(1)「忖度」が起きやすい組織の特徴とは?
(2)忖度する側と忖度される側の意識のズレ
(3)山本七平氏の「空気の研究」から学ぶ
(4)「忖度」のメカニズムを理解した上で、企業風土を変えるには

4.「らしさ」から考える企業不祥事とコンプライアンス意識の向上策
(1)その企業「らしさ」の欠如が企業不祥事に繋がったケース
(2)その企業「らしさ」の過度な追求が企業不祥事に繋がったケース
(3)「らしさ」を意識したコンプライアンス意識の向上策



【講師紹介】
経歴等:
2007年東京大学法学部卒、TBSテレビに入社し、外信部、社会部等で報道記者として勤務。社会部などで報道記者として事件・事故取材にあたる中で「評論家で終わるのではなく、当事者と共に、問題の解決にあたりたい」との思いを強くし弁護士を目指す。現在は、西村あさひ法律事務所にて、企業不祥事対応や訴訟案件等に従事しながら、最近は、AI(人工知能)と法に関する業務分野についても取り組む。2013年第二東京弁護士会弁護士登録。2014年〜日本パブリックリレーションズ協会 正会員、2017年〜人工知能学会 正会員。
主な著書:
「元報道記者の弁護士が提言メディアの動きを先読みする広報になる!」(広報会議、2016年4月から連載)、「会社とAI(人工知能)−会社法への示唆−」(共著、資料版商事法務399号、2017)、「『忖度』から考える企業不祥事〜忖度の『効能』と『副作用』」(西村あさひのリーガル・アウトルック、2017)、「名著から読み解く 日本型組織の特徴と不正防止への示唆」(ビジネス法務、2018年5月号)など多数。


※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 経営調査研究会
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