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信用リスクモデリングの最新動向
〜新BIS信用リスク規制へどう対応するのか〜

講師 慶應義塾大学 総合政策学部 教授 森平爽一郎氏


 新BIS信用規制の導入をにらみ、計量手法に基づくリスク管理の充実とその一層の高度化が叫ばれている。このセミナーでは、金融機関が保有する貸し金(債権)にかかわる最近の信用リスクモデリング手法について説明をする。とりわけ、最近、信用リスクモデリング手法として、最もよく用いられている、ロジット分析(一般化線形モデル)の理論が急速に進歩したことにより、それをどのように信用リスクモデリング応用するか、その詳細について説明する。なお、説明は、いわゆるクオンツのみを対象にするのでなく、銀行、保険やリース会社で融資・審査の決定を実際に行っている人、不良債権の売買に携わる人などをも念頭において、直感的な説明を行うようにつとめる。時間の許す限り以下のような論題を議論することにしたい。

1.1期間倒産確率推定:倒産確率推定モデルの基礎と拡張
  ・ 最尤法の直感的な考え方
  ・ 最尤法の数理、簡単な例
  ・ ロジット分析の直感的な説明
  ・ ロジット分析と最尤推定方法
  ・ 推定倒産確率は真の倒産確率か?
  ・ 財務諸表データの利用方法とその拡張
  ・ 倒産予測と倒産確率:判別点の決定
  ・ デフォルト確率の信頼限界
  ・ ローン審査過程を取り込んだ倒産確率推定

2.倒産確率推定値にもとづく信用リスク指数の作成
  ・ マクロ・セミマクロ倒産確率指数の作成
  ・ マクロ倒産確率指数の計算方法
  ・ 倒産確率指数による個別倒産確率推定改善方法
  ・ 倒産確率指数による信用リスクポートフォリオ管理

3.倒産確率の期間構造モデリング:離散型ロジット分析の適用
  ・ フォワード倒産確率、累積倒産確率、ハザード率の考え方
  ・ 生存分析入門、なぜ連続型Coxモデルが使えないのか?
  ・ 離散型多期間ロジット分析の直感的な考え方。
  ・ 離散型多期間ロジット分析の統計数理
  ・ 新しい倒産確率の期間構造推定方法
  ・ 競合リスクのモデリング:多種類の信用リスクを
    どう同時にモデル化するか?
  ・ マクロ・セミマクロ経済効果をどう織り込むか
  ・ リスクファクターの倒産確率寄与度をどう測定するのか
  ・ 個社、倒産確率の時系列予測をどう行うのか

4.債権のデフォルト相関の計算方法

  ・ デフォルト相関行列の推定方法
  ・ デフォルト相関行列を用いて何ができる

5.再生過程の分析

  ・ 再生確率の推計
  ・ 再生方法選択確率の推定

6.住宅ローンの評価モデル
  ・ 倒産確率と期前償還確率の同時推定

7.回収率モデリングの動向

 ・ F-ロジット分析とは何か
 ・ F-ロジットによる回収可能確率推定
 ・ トービット・モデルとはなにか
 ・ 回収確率の期間構造推定の可能性
 ・ 倒産確率と回収率の同時推計モデル

8.一般化線形モデル(GLM)と消費者信用分析

 ・ 一般化線形モデルとは
 ・ 一般化線形モデルの理論
 ・ スコアリング表をどう活用するのか
 ・ 保険数理からの一般化線形モデルの説明
 ・ 消費者信用、カードローンの信用リスク

9.信用リスクのある貸し出やリース再建の評価方法
 ・ 新しい評価方法の概略:多期間離散型ロジット分析を
   どう応用するのか?



■価格 38,000円(税込み・送料当社負担)
■約240分(全2巻)■参考資料付き
■申込方法 申込書に入力後、ご送信下さい。お振り込み確認後、商品をお送り致します。
■払込口座 三菱東京UFJ銀行 八重洲通支店 (普通)0602180 
(株)経営調査研究会

※本ビデオは2006年6月2日(金)13:00〜17:00に行われたセミナーを収録したものです。

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