取締役会運営・評価と議事録記載

〜法的責任を問われないための実践講座〜


日時: 平成29年6月29日(木)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,800円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 高橋 均(たかはしひとし)氏
獨協大学法学部教授
(元・新日本製鐵(株) 部長)

 取締役会は、会社法上定められた正式な会社機関です。我が国の取締役会は、業務執行の意思決定機能と他の取締役の監督機能という両面を持っていますが、益々増加する社内の意思決定事項や、社外取締役の選任化が進む中で、取締役会としての監督権限を如何に機能させるか重要な課題となっています。また、コーポレートガバナンス・コードでは取締役会全体の実効性に関して自己評価を行うべきとしています。
 一方、取締役会議事録については、株主や債権者による閲覧・謄写請求に対して、記載項目のみならず、記載の程度、添付資料の扱いなど、多くの留意すべき点が存在します。議事録の不備から、後々に法的責任が問われないためにも、取締役会議事録について、一度は検証することが大切です。
 そこで、本セミナーでは、企業実務経験が豊富な講師から法的問題と実務対応について解説いたします。取締役会事務局はもちろんのこと、取締役会運営に携わっておられる方、取締役会に出席義務がある取締役・監査役・監査(等)委員の方、更には、グループ会社を統括している経営企画・総務・関連会社部門の方にとって、特に有益な内容です。



1.取締役会の権限と機能
(1)意思決定機能と監督機能 
(2)取締役会付議規程との関係

2.取締役会招集と運営
(コーポレートガバナンス・コードにおける自己評価を念頭に)

(1)招集手続に関する注意点 
(2)定足数や決議に関する注意点
(3)特別利害関係人の扱い
(4)社外取締役活用のための運営方法
(5)監査役との関係 
(6)書面決議・書面報告の可否と要件
(7)取締役会評価に関するチェックリスト例 

3.取締役会議事録の記載要領
(1)議事録の記載事項
(2)議事録作成の基本的考え方
(3)議事の経過と要領の扱い
 
4.取締役会議事録の作成上の留意点

(1)添付資料の扱い 
(2)取締役会での発言の記載有無と程度
(3)議事録の保管上の注意点 
(4)作成後のチェック体制
 
5.取締役会議事録が不適切な場合のリスク

6.株主・債権者による閲覧・謄写請求への対応

(1)目的と法的位置付け 
(2)請求があった場合の対応と裁判所との関係
(3)子会社取締役会議事録への閲覧・謄写請求

7.取締役会議事録の閲覧・謄写請求に関する裁判例と学ぶべき点

8.具体的な取締役会議事録の分析・検討
(1)決議事項の記載事例と検討
(2)報告事項の記載事項と検討
(3)書面決議の記載事例と検討



*扱う項目・順番については、
最新の情勢等も反映する意味から、若干の変更もあり得ます。



【講師略歴】

一橋大学大学院博士後期課程修了、博士(経営法)。昭和55年新日本製鐵梶i現、新日鐵住金梶j入社。主に、企画・監査・法務関係の業務を経て、平成22年獨協大学法科大学院教授に就任。平成29年より現職。専門は、商法・会社法、金融商品取引法、企業法務。法理論と実務の双方からのアプローチを実践している。

【近著】
『グループ会社リスク管理の法務(第2版)』中央経済社(2015年)、『新版・会社法実務スケジュール』(共編著)新日本法規出版(2016年)、『実務の視点から考える会社法』中央経済社(2017年)等。


※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。

主催 経営調査研究会
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