中国事業の再編・清算・撤退Ⅱ

2013/01/10
2013/01/10

さて、昨日のブログでちらっと紹介した中国事業の再編・清算・撤退のお話。

今日は紛争事例が最も多いとされる中外合弁企業の再編・撤退から見てみましょう。

まず、合弁企業が日中双方が出資し、法人格があり、有限公司として設立されるってのはまだ覚えてますよね?

この合弁で起こりがちなのが以下のケース
・日本側は利益を内部留保に回し、将来の事業拡大に使いたいと思っているが中国側は配当に回すように要求
・中国側は最新の技術の移転を要求する一方で、当該技術をグループ会社内の別企業に教え、競合製品を製造・販売させている
・日本側は高価格・高技術製品にまとめたいが、中国側は販売量を重視する低価格・汎用品にかためたい

これよりもさらに深刻な問題が起こる可能性も多々あります。
・合弁会社の工場土地使用権は、中国側名義のまま工場建物が登記されていない
・一部商品は、当局からの製造許可が得られていない
・中国側から派遣されてきた総経理が不正な利得行為を行っていると噂されている。
・工場の安全・環境認可手続きが得られていない

これらのようなケースに対応するためにはどうしたらよいのでしょうか?

合弁企業から撤退するために持分譲渡や解散・清算を行うのでしょうか?またまた紛争に突入させて仲裁で解決すればいいのでしょうか?
日本側による支配権の強化という方法もあります。

ビジネスに対する考え方の違いならば中国側からの持分譲渡を行い、合弁会社の独資会社化
または日本側出費比率の引き上げ が考えられますね。
一方配当に対する考えの違いなら合弁会社の合作会社化 が考えられますね。

その詳しい方法は・・・・・気になる方は類似のセミナーにご参加ください!
(ブログの内容紹介だけでは、真髄まで伝えられないのです!)
https://www.kinyu.co.jp/seminar.html

今日は最後に裁判と仲裁を比較して終わりましょう。
まず、裁判ではなく仲裁を行うメリットですが、
手続きや判断が柔軟であり、秘密性を確保できること、自国企業保護の懸念のある地方の裁判所を回避できること、専門家によって判断されること、上訴がないため短期間で終わること
が挙げられます。しかし、コストがかかるといったデメリットももちろん存在します。

裁判において、条約などによって相互に執行可能とされている国では他国の判決についても執行可能ですが、残念ながら日中間は相互保証はなく、執行は不可です。
また中国の人民法院は原則として地方保護主義です。
ですが!!仲裁であればニューヨーク条約の加盟国間では相互に仲裁判断を相手国内においても執行可能とされているので、執行は可です!
仲裁を行う際の場所に案しては紛争解決条項に予め記載されているように実行すればいいですね!
(ちなみに中国で行う場合CIETAC/中国国際経済貿易仲裁委員会、日本で行う場合JCAA/日本商事仲裁協会、第3国で行う場合は香港やシンガポールが選択されることがほとんどですよ!)

今回のブログ内容も2012年12月21日に開催されたセミナー『中国事業における再編・清算・撤退 ~これから中国進出する企業にも役立つ法実務の知識~』を参考にしました。
次回をお楽しみに!

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