管理会計は、将来の業績の改善に役立つ情報を経営に届けるとても価値が高いツールです。しかし、形式と提出期限が法律などで定められた制度会計の業務が中心で、管理会計になかなか時間が割けないという状況をよく目にします。
そこで、多くの会社で既に採用している「予算管理」を活用することで、負担なく管理会計への取り組みを始める方法を解説します。とくに、上場企業では、業績予想のための予測作成が経営管理のカナメですが、その具体的な方法に関する情報は多くありません。今回の講義では、予算策定、予測作成、月次決算分析という予算管理の根幹をなす3つのイベントを中心に扱います。
事業会社での経験が豊富な実務家会計士の立場から、フォーマットなどの具体的なヒントも交えながら、どのように管理会計の実務を進めたらいいのかを解説します。仕組みや工数の観点から、制度会計と連動した形で無理なく管理会計に取り組みたい方におすすめの講座です。
1.管理会計と予算管理
@管理会計の目的
A制度会計と管理会計の違い
B「実務としての」管理会計とは
C管理会計実務のポイント
2.予算策定
@年間スケジュール
A役割と種類
B予算作成の進め方
C数字の作成方法
3.予測作成
@位置づけ
A役割と進め方
B数字のチェック方法
C予算・予測のフォーマット体系
4.月次決算
@月次決算分析で何をすべきか
A前期比較
B予実比較
5.まとめ
管理会計への活用
【提供図書:講師著
『今から始める・見直す-管理会計の仕組みと実務がわかる本』
(中央経済社 税込2,700円)をテキストとして使用します。
同書をお持ちで当日持参される方は、
セミナー代金より2,100円割引いたします。】 |
【講師紹介】
2002年に公認会計士試験に合格したのち、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)を経て、2007年より10年超、日本マクドナルド鰍ィよびウォルト・ディズニー・ジャパン鰍ネどの事業会社に勤務。経理・予算管理・経営企画など経営財務分野の幅広い業務に従事した。その後、管理会計ラボ(現管理会計ラボ株式会社)を開設し、現在は数少ない管理会計専門の公認会計士として、セミナー講師、書籍や雑誌の執筆、コンサルティングに活躍中。インターネット企業の社外役員も務めている。
事業会社での豊富かつ多様な実務経験を生かし、制度会計を活かした管理会計制度の構築、早期化と正確性向上を同時に達成する経理の業務改善といった「実務家会計士」ならではの業務領域を得意とする。「理論と実務をつなぐ」「ビジネスと数字をつなぐ」がモットー。
京都大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。ボンド大学ビジネススクール修了(MBA)。
主な著書:
「今から始める・見直す 管理会計の仕組みと実務がわかる本」(単著、中央経済社)。
※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。