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内部通報制度運用上の実務課題と解決

〜内部通報制度認証(自己適合宣言登録)を意識した
自己評価・改善のポイント

日時: 2019年6月18日(火)午後1時30分〜午後4時30分
会場: 金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム
(東京都中央区日本橋茅場町1-10-8)
受講費: 34,100円(お二人目から29,000円)
(消費税、参考資料を含む)

講師 田島正広(たじままさひろ)氏    
田島・寺西法律事務所 弁護士

 多くの企業不祥事が内部通報によって明らかになる中、内部通報制度は企業・組織が不祥事を早期に発見してその自浄を図るために不可欠なコーポレート・ガバナンスの重要手段として位置付けられるに至っています。今や内部通報制度の積極的活用なくして企業価値の最大化は困難な時代と言えます。
 この点、内部通報制度の実効性向上によるコンプライアンス確立の観点から、平成28年に改正された「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」において論及された内部監査や中立・公正な第三者等を活用した客観的な評価・点検を具体化するものとして、近時、内部通報制度認証制度(自己適合宣言登録制度)が検討され導入されることになりました。ここでは、内部通報制度を適切に整備・運用する事業者に、自己評価に基づく自己適合宣言によるWCMS( Whistleblowing Compliance Management System )マークを付与して的確に評価することで、消費者・取引先・株主をはじめとする様々なステークホルダーからの評価・信頼を高め、コンプライアンスの質を向上させて企業の存立基盤を強化し、国民生活の安全・安心を確保することが期待されています。
 しかしながら、企業法務の現場では、内部通報制度を導入してはみたものの、通報件数が伸び悩んだり、重要な不祥事情報が内部通報ではなく社外への告発を通じて露見するケースが数多く散見されます。その背景には、制度導入から日が浅く通報処理実績が伸びない場合や、社内研修による通報制度の周知が不十分な場合はもとより、通報制度の制度設計・運用上、通報者保護や調査体制が必ずしも的確とは言えない、あるいは社員の信頼を十分に得られていない場合、さらには経営陣のコンプライアンス経営への取り組みが徹底していない場合も見られます。ここでは、通報者保護への信頼感や通報制度による不祥事改善への期待が、社内的に必ずしも高まっていない実態が存在すると言わざるを得ないところです。これを裏付ける通報は実際に多く見られます。このようなコンプライアンス上の課題を抽出して改善し、自己適合宣言が的確に行える体制を整備することが、企業・組織の存立基盤を確実にするためには不可欠と言えるでしょう。
 そこで、今回のセミナーでは、「リスクマネジメントとしての内部通報制度〜通報窓口担当者のための実践的Q&A」の代表編著者であり、弁護士として、また内部通報制度外部窓口を展開するフェアリンクスコンサルティング株式会社の代表者として、長年に渡り数多くの企業・組織の内部通報制度や外部窓口の導入・運営に携わる田島正広弁護士を招き、自己適合宣言登録を意識した内部通報制度の自己評価・改善のポイントを解説致します。
 想定される様々なリスクを踏まえて、いかに制度を改善して自己評価を高めるべきか、実務経験に基づく実践的解説をご期待ください。

1.「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」改正のポイントと対処上の留意点

2.内部通報制度認証制度(自己適合宣言登録制度)の概要

3.内部通報制度運用上の実務課題の解決と自己評価改善のポイント
(1) 通報対応と調査実施、判断を行う組織と運用方法は?経営陣に関連する通報事案での例外的手順は?
(2) 通報対象事実を法令違反に限らず、内部規程違反も含めるべきか?
(3) 窓口の利用対象者を従業員に限らず、その家族や退職者、取引先も含めるべきか?
(4) 匿名通報を受け付けているか?その受付・取扱い方法は?
(5) 通報取扱いの際、通報者情報の共有範囲をどの範囲に設定しているか?報告書式に反映できているか?
(6) 通報調査の際、通報及び通報者を悟られないための配慮をしているか?日頃から調査は実施しているか?
(7) 調査対象は、通報に関連する部署に限定するべきか?
(8) 通報対象事実の存否に関する判断が判然としない場合の対応は?
(9) 調査により、別件の不祥事の存在が疑われる場合の対応は?調査対象を通報対象事実に限定すべきか?
(10) 経営陣から独立した通報窓口を設置しているか?顧問弁護士を外部窓口にする場合の留意点とは?
(11) 通報調査関係者に守秘義務を課しているか?
(12) 通報調査関係者への通報取扱い・聴取に関する教育、研修の実施内容は?
(13) 通報制度に関する全社的な周知、研修の実施内容と効果測定方法は?
(14) 通報者へのフィードバックの仕方と内容は?
(15) 通報者及び調査協力者に不利益処分がないことの確認をしているか?運用手順に落とし込めているか?
(16) 通報対象者を懲戒した場合の社内公表の仕方と内容は?
(17) 内部通報制度の評価・改善をどのように行っているか?

4.質疑応答

田島正広氏:
田島・寺西法律事務所代表パートナー弁護士、フェアリンクスコンサルティング株式会社代表取締役。早稲田大学法学部卒。平成8年弁護士登録(東京弁護士会)。企業統治、コンプライアンス、内部通報制度外部窓口業務、不祥事調査対応等を広く扱う。平成25年国家公務員倫理審査会「公務員倫理に関する懇談会」に有識者として参加する等、官公庁各種懇談会委員を歴任。平成20年〜26年慶応義塾大学大学院法学研究科非常勤講師(憲法学)。
主著:
「リスクマネジメントとしての内部通報制度―通報窓口担当者のための実務Q&A」(代表編著、税務経理協会)、「リスクマネジメント実務の法律相談」(第4章執筆、青林書院)、「会社役員の法的責任とコーポレート・ガバナンス」(第3章執筆、同文舘出版)、「インターネット新時代の法律実務Q&A 第3版」(監修・編集代表、日本加除出版)、「AIビジネスの法律実務」(第10章執筆・日本加除出版)。

※録音・ビデオ撮影はご遠慮下さい。
主催 経営調査研究会
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