サイバー攻撃が日々、高度化・大規模化しているなか、サイバーセキュリティのリスクは一層高まっており、金融機関におけるサイバーセキュリティ確保は、金融システム全体の安定のための喫緊の課題となっています。このような状況の下、金融庁では、2015年4月に国内金融機関のサイバーセキュリティ対策強化に向けて監督指針を改正したほか、同年7月に策定・公表した「金融分野におけるサイバーセキュリティ強化に向けた取組方針」に沿った取組みを推進しています。また、2017年に公表した「金融行政方針」の中では、対応が遅れがちな中小金融機関のサイバーセキュリティの底上げを課題として掲げ、中小金融機関を中心としたサイバーセキュリティ対策の実態把握等の取組みを進めているところです。
そこで本セミナーでは、金融分野のサイバーセキュリティ強化のため、金融機関にどのようなサイバーセキュリティ態勢整備が求められるのかについて、金融庁の取組みの具体的内容を通じて解説していきます。
1.最近のサイバーセキュリティ事案
2.金融庁の取組みと現況
3.金融機関に求められる対応
4.金融ISACの活用
【講師略歴】
【稲田拓司氏】
民間の独立系IT企業に入社後、主に金融機関の勘定系システムの開発に従事。1990年に金融機関のIT子会社に転籍、後に金融機関等での勤務を経て、2008年6月金融庁に入庁。総務企画局にて庁内の情報システムのPMO業務、情報セキュリティ対策の推進および職員教育、金融庁CSIRTの組成等を担当。2014年7月に監督局に異動し、システムリスクのモニタリング業務に従事しつつ情報セキュリティ管理、サイバーセキュリティ管理に係る監督指針の改正を担当。2015年4月から現職。
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